メタキャストが目指しているもの(1)

今日はメタキャストが作り出そうとしているサービスについて書こうと思います。
インターネットの普及は膨大な情報へのアクセスを可能にした一方で、日々増え続ける情報によって本当に必要な情報にアクセスするのが難しくなっているという現実もあります。一つの解決策が検索であり、言うまでもなくGoogleが見つけたいものが見つかる確率の高い検索技術を提供したことにより、ネットの業界で圧倒的な地位を築きつつあります(もう築いているとも言えますが)。
ただ検索は見つけたいものについてキーワードを知っていないと、何もできないという欠点もあります(検索窓に何も入力しないまま検索される、つまりキーワードに何もいれないというのが最もGoogleで検索されるキーワードだというのを何かの本で読んだことがあります)。
これを解決するものにはランキング情報だったり、レコメンデーションがあるのだと思います。たとえば音楽なんかだと売れ筋情報から自分の好みのものを探し出すということがあるし、自分の好みの音楽からおすすめしてもらうことで発見するということもあります。
必要な情報にアクセスするための取り出し方にはいくつか上に挙げたもの以外にもあると思いますが、共通して言えることは探し出したい情報を説明する情報、つまりメタデータがないと、どの方法であれ上手く情報を取り出すことができないということです。
メタキャストでは質の高いメタデータを集めて、そのメタデータを加工/再利用する(流通させる)ことにより、情報へのアクセスをより便利に、いつでも、どこでも行うことができるサービスを作り出したいと考えています。
社名の由来も”メタ”データを配信(”キャスト”)するのでメタキャストになっています。
一番の大きな目標は「必要な情報にいつでも、どこでもアクセスできる社会」を実現するサービスを作り出していくということです。具体的に進めるにあたって、現時点で最もメタデータが足りていない動画・映像コンテンツの分野から取り組み始めています。
人間は寝ている時間を除いて、常に目から情報を得ており、それは映像です。こうした映像情報は直接手の届くところにあるものから、画面(=ディスプレイ)の中にあるものもあります。画面の中にあるものが動画・映像コンテンツと呼ばれるもので、これらを配信するためのチャネルもネットや携帯など多様化したり、HDDレコーダーのように蓄積して後から見ることが出来るものまで登場しているので、その数も膨大になっていくのは間違いないでしょう。忘れてはならないのが、かつては一家に1台のテレビだったのが、今は複数のテレビがあることも珍しくないですし、PCや携帯電話、iPodのようなものも含めれば、動画・映像コンテンツを見る画面の数も一人当たり増えているということです。
”見たいものを見たいときに見たいところで見る”ために必要な動画・映像コンテンツの量や見るための画面があっても、それを実現してくれるためのサービスがない。だからこそ、動画・映像コンテンツの分野から取り組み始めています。


↑がこのあたりを絵にしたものです。

実現のためにはメタデータが欠かせないことは書いたとおりですが、中でも質の高いメタデータとは何かを考えた場合、我々はユーザ自身が作り出すメタデータだと考えています。動画・映像コンテンツの場合には視聴したとき感想などが質の高いメタデータになります。
Mitterは視聴体験を共有することで、コンテンツから画面へのナビゲーションを実現するサービスとなることを目指しています。次はMitterについて詳しく書きたいと思います。